人間ドック・健康診断コラム

「脳ドック」は何がわかる? 目的と検査内容

「脳ドック」は何がわかる? 目的と検査内容

監修:健診プラザ日本橋

日本人の死因4位(平成26年人口動態統計月報年計)とされる脳血管疾患や脳卒中と呼ばれる病気に不安を感じている方は多いでしょう。親や親戚が脳梗塞、脳出血、くも膜下出血を患ったことがあるという方なら、なおさらそのリスクが気になるはずです。現在、特に自覚症状があるわけでなくても、これらの病気が気になるような方は、「脳ドック」を試してみることをおすすめします。脳ドックとはどのような目的と内容の検査なのかをご紹介しましょう。

脳ドックの目的

一般的な人間ドックは、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病のきざしを見つけることに重きを置いています。一方、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などを含む「脳卒中」に関する検査はほとんど含まれていません。脳卒中は日本人の死亡原因の上位にランクされる疾患であり、その兆候を発見することは多くの方にとってメリットがあります。

脳ドックは脳を専門的に調べ、脳卒中をはじめ、脳腫瘍、動脈瘤、など脳の異常を早期に発見するためのものです。普段から頭痛やめまい、しびれといった自覚症状がある方は脳神経外科などを受診すべきですが、50歳以上で、特に症状はないけれども脳卒中のリスクが気になるという方は、この脳ドックを受けて自身の脳の状態をチェックしておくべきです。

脳ドックの検査内容

実施する医療機関によって内容は異なりますが、脳ドックではおおむね次のような検査が行われます。

脳MRI

MRI(核磁気共鳴画像法)は電磁波を当てることで脳の内部を3次元画像としてモニターに映し、異常を調べることができる技術です。断層像を得ることも簡単にできるため、病変部の位置や進展範囲を目で見て判定できます。MRI装置ではX線による被爆もありません。この脳MRIによって分かる病気は、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳卒中、動脈瘤、多発性硬化症などです。

脳MRA

MRA(磁気共鳴血管画像)はMRIを用いて、脳内の血管の様子だけを映し出し、詳しく観察できる技術です。コンピュータグラフィックスを使って3次元的に血管の様子を観察することにより、くも膜下出血の原因となる脳動静脈奇形や動脈病などを早期に見つけることができます。また、動脈瘤のスクリーニング(ふるいわけ)検査にもよく利用されます。脳MRAによって分かる病気は他に、脳梗塞、もやもや病、閉塞性動脈病変などです。装置はMRIと同じもの(MRI装置)を使用します。

頸部MRA

MRAの技術を使って頸動脈の様子を観察するのが頸部MRAです。首の左右の側部にある頸動脈は、心臓から脳へと通じる大きな血管です。頸動脈の部分で動脈硬化が起きて血管が詰まると、やがて血の塊や動脈硬化のかけらが脳の血管にまで流れて血管を塞ぎ、脳梗塞を起こす恐れがあります。頸動脈に動脈硬化や頸動脈狭窄などが起きていないか調べることで、脳梗塞の兆候が分かります。

頚部超音波検査

頸部に超音波を発する装置を当てて、頸動脈の様子をモニターに映し出して調べるのが頚部超音波検査です。いわゆるエコー検査です。動脈硬化によって、頸動脈の血管の壁が厚くなったり、狭くなっている様子を観察できます。MRAよりは簡易的な検査法と言えます。

脳卒中に代表される病気を防ぐには、脳ドックを定期的に受けることが最も効果的な方法です。一般的な人間ドック、がん検査などのほかに、脳の健康にも十分に注意を払いましょう。

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