人間ドック・健康診断コラム

企業で行う健康診断で分かること、分からないこと

企業で行う健康診断で分かること、分からないこと

監修:健診プラザ日本橋

企業が主体となって行う健康診断は、企業健診と呼ばれます。労働安全衛生規則第44条によって検査項目が定められたこの検診では、どのようなことが分かるのでしょうか。企業健診でよく行われる一般健康診断を基準に、企業健診で分かる病気、分かりづらい病気についてまとめます。

企業健診で分かる主な病気

企業健診で分かる病気には、次のようなものがあります。

高血圧

そもそも血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。心臓が収縮したときの血圧が最大血圧(収縮期血圧)、心臓が拡張したときの血圧が最低血圧(拡張期血圧)となります。企業健診の血圧測定ではこの2つの値を測り、一般的な目安として、最大と最低、それぞれの血圧が140/90mmHg以上(家庭で測定した血圧の場合は135/85mmHg以上)だと、高血圧とされます。

高血圧を放置していると高い圧力を受け続けた血管が損傷し、劣化して、動脈硬化を起こすようになります。動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞など生死に関わる合併症につながる恐れがあるため、十分な注意が必要です。

糖尿病

糖尿病の目安となるのが血糖値です。糖尿病の中でも生活習慣病の一つにあたる2型糖尿病は、血糖値を下げるホルモンである、インスリンの分泌に問題が生じ、血液中に過剰な量の糖が慢性的に存在し続けます。企業健診では空腹時血糖もしくはヘモグロビン(Hb)A1cを測定します。また、尿検査を行うことで尿中に糖の反応があるかわかります。尿糖の数値が高い場合も、糖尿病の疑いがあるかどうかが分かります。

これらの数値が高い又は尿糖養成の場合は糖尿病の疑いがあることになり、ブドウ糖負荷試験など、より精密な検査を受けるよう指示されます。目安として、空腹時血糖126mg/dl以上、HbA1cが6.5%以上であれば糖尿病診断基準で「糖尿病」と診断されます。糖尿病も脳卒中や心筋梗塞、さまざまな合併症を引き起こす可能性がある恐ろしい病気なので要注意です。

脂質異常症

脂質異常症は、血中脂質、つまり血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が基準より多い状態のことをいいます。脂質異常症を調べる検査は血中脂質検査と呼ばれ、企業健診ではLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の数値を測定します。

脂質異常症は動脈硬化の危険因子となります。特に血液中のLDLコレステロールが多いと、コレステロールが動脈の壁の内部に入り込んで蓄積され、動脈壁が厚く硬くなって血液の流れが悪くなります。その結果、心臓に大きな負担がかかり、血管が破れやすくなってしまいます。

肝機能障害

肝臓に何らかの問題が発生していることを示す肝機能障害は、自覚症状が現れにくいことで知られています。企業健診では、肝機能を調べる基本検査であるALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPなどが検査項目に入っています。

肝機能障害が起きている原因としては、脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝臓がんなどが考えられます。企業健診で疑わしいという結果が出た場合は早期に精密検査を受けましょう。

企業健診ではわからないこと

企業健診の検査項目だけでは、身体の異常を全て判断することはできません。例えば、初期の胃がん、大腸がん、膵臓がんなどは、一般健診の検査項目では分かりづらい病気です。

とは言え、胸部レントゲン検査は肺がんの早期発見に役立ち、その他の血液検査、尿検査、便検査などでも、胃がんや大腸がんにつながる兆候を見て取ることは不可能ではありません。しかし、企業健診は本来、身体全体の様子を定期的に知るためであって、がんそのものを見つけるための検査とは異なります。生活習慣病の一つとして、がんの可能性も探るといった趣旨の検査であることを理解しておきましょう。

企業健診で分かることは、生活習慣病を中心とした体の基本的機能の状態です。一方、よりピンポイントで気になる病気を調べたいときには、がん検診などのオプション検査、人間ドック、脳ドックなどを受けることをおすすめします。

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