人間ドック・健康診断コラム

突然死を引き起こす? 心疾患の原因と初期症状

突然死を引き起こす? 心疾患の原因と初期症状

監修:健診プラザ日本橋

日本人の死因の中で、がんに次いで多いのが心疾患です。ときに重症化し、40代、50代という比較的若い年代でも、突然死に見舞われることもあるのが、心疾患の恐ろしいところです。心疾患は何が原因で起こるのか、そして初期症状として、どのようなことが起こるのかを解説します。

心疾患の種類

心疾患とは心臓に起こる病気の総称で、世間一般では心臓病と呼ばれることもあります。心疾患には先天性のものや感染性のものまで、さまざまな種類がありますが、その中で最も多いのが「虚血性心疾患」です。

虚血性心疾患とは、心臓を構成する筋肉(心筋)に血液を送り込んでいる冠動脈が狭くなったり、硬くなったりすることで血流が悪化し、心筋に酸素と栄養を含んだ血液が補給されなくなって起こる疾患の総称です。虚血性心疾患の中で代表的なものに狭心症と心筋梗塞があります。この2つは、どちらも動脈硬化が主な原因となって起こります。
なお、「虚血」とは「血がない状態」を指し、身体の別の部位の疾患でも「虚血性〇〇」などと呼ばれるものがあります。

まず、狭心症は動脈硬化や身体にかかる負担などによって冠動脈が狭くなり、一時的に心筋に送り込まれる血液が減り、胸痛、息切れ、呼吸困難などが起こる病気です。多くの場合は数分で血流が回復して、症状も治まります。心筋は安静にすることで回復します。

一方、心筋梗塞は冠動脈が血栓によって塞がれてしまい、心筋へ流れる血液がほとんどストップしてしまう病気です。狭心症よりも事態は深刻で、数分で治まることは少なく、症状が15分~数時間続くこともあります。狭心症とは異なり血液の流れが途絶えてしまうため、血液が運ぶはずの酸素や栄養を失った心筋は壊死を始めます。
さらに、左胸を中心に激しい痛みや強い圧迫感を覚え、冷や汗や吐き気も伴います。このような症状を訴えた場合は、早急に救急車などで病院へ運ぶ必要があります。

心筋梗塞が続くと死に至る可能性が高まりますが、現在では発症後6時間以内にカテーテルによる治療を受ければ、死亡率を10%未満に抑えられるとされています。

虚血性心疾患の原因

心疾患の主な原因は、動脈硬化です。その動脈硬化の原因は多くのものが考えられ、危険因子として高血圧、脂質異常症、肥満、ストレス、喫煙、糖尿病などが挙げられます。
特に、内臓脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に、高血圧・高血糖・脂質異常症のうち2つ以上が重なっている状態であるメタボリックシンドロームは、心疾患に注意すべき状態とされています。

生活習慣による要因の他には、遺伝的要因も関係していると考えられています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などは遺伝すると言われており、このような家系を持つ方の場合、心疾患のリスクが高まります。思い当たる節がある方は、より一層日々の生活習慣について注意を払う必要があるでしょう。

虚血性心疾患の初期症状

虚血性心疾患の初期症状として現れるのは、胸の軽い痛みや違和感です。初期に起こるのは鋭い痛みではなく、胸のあたりに生じる、押されるような、締めつけられるような感覚といわれます。この感覚は数分から30分程度続きますが、我慢できないほどのものではありません。緊張、興奮、運動をしているときだけでなく、安静にしていても起こることがあります。
初期段階では、この違和感は比較的すぐに収まりますが、しばらくするとまたよく似た症状を感じます。たびたび感じるようであれば、病院で検査を受けるべきです。

また、虚血性心疾患のもう一つの兆候として、不整脈が現れることもあります。脈が飛ぶのは一過性であることが多いのですが、脈が速くなる、遅くなるといった不整脈は危険です。胸の苦しさ、血圧低下、冷や汗、胸苦しさ、めまいなどの症状が伴うときも心疾患が疑われるので、早めの検査を受けてください。

血管は加齢によって老化するため、中高年になれば誰でも心疾患のリスクは高まります。胸や心臓に少しでもこれまでとは違う感覚を覚えたら、まずは検査を受けることをおすすめします。心疾患から身を守るには、正しい生活習慣と定期的な健康診断を心掛けることが大切です。

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